代表銘柄「千両男山(せんりょうおとこやま)」を醸す、株式会社菱屋酒造店(ひしやしゅぞうてん)は、岩手県宮古市に蔵を構える蔵元です。
このページでは、株式会社菱屋酒造店の歴史やおすすめ銘柄などを紹介します。
菱屋酒造店の歴史|震災を乗り越えた蔵
菱屋酒造店は、岩手県宮古市唯一の酒蔵です。社長は斉藤鉄郎氏、杜氏は腹子氏が務めています。
菱屋酒造店の歴史は古く、創業は江戸時代の末期1852年(嘉永5年)。170年以上にわたり、同じ地で造り酒屋を続けています。
宮古市は海に面した町。宮古港から200mほどしか離れていない菱屋酒造店は、2011年の東日本大震災で発生した津波により全壊してしまいました。完全に海水に浸かってしまった蔵でしたが、一つだけ海水が入っていなかった樽が見つかったのです。
この樽で造られた酒を「フェニックス」と名付け売り出したところ完売。菱屋酒造店の再起を象徴するような酒となりました。地元の協力、全国からの支援が相次ぎ、2011年の冬からは、酒造りを再開できたそうです。
菱屋酒造店の所在地
- 住所:岩手県宮古市鍬ヶ崎下町5−24
- 電話:0193-62-3128
- 蔵見学:可(要予約)
- 直売所:無
- 公式HP:https://hisiya-miyako.ocnk.net/
菱屋酒造店のおすすめ銘柄は「菱屋 別撰純米酒」
原料米には青森県の酒造好適米「華吹雪」を採用し、精米歩合55%まで丁寧に磨き上げて仕込まれています。日本酒度+3、酸度1.5、オリジナル9号酵母という絶妙なバランスで整えられた酒は、派手な華やかさで飾るのではなく、米の豊かなポテンシャルをストレートに伝える素朴で誠実な表情を見せてくれます。
グラスに注ぐと過度な香りは控えめに、一口含んだ瞬間にやわらかで自然な米の甘みと深みのある旨味が口の中にじわっと広がります。16度台のしっかりとしたベースがありながらも後味の抜けが非常に良く、軽快なキレが後味をキュッと引き締めてくれるため、コクが重すぎず最後まで綺麗に飲み進められるのが魅力です。
冷酒でキリッとした透明感とスマートなキレを楽しむのはもちろん、常温やぬる燗にするとほんのりスパイシーで心地よい立ち香が加わり、旨味が一段とまろやかに膨らみます。刺身から煮物、焼き物まで和食全般の味を引き立ててくれる、暮らしの中にそっと寄り添うホッとするような名脇役です。


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