代表銘柄「六根(ろっこん)」を醸す、株式会社松緑酒造(まつみどりしゅぞう)は、青森県弘前市に蔵を構える蔵元です。
このページでは、松緑酒造の歴史やこだわり、おすすめ銘柄などを紹介します。
松緑酒造の歴史|酒造業の開始は1904年(明治37年)
株式会社松緑酒造は、青森県弘前市大字駒越町にある蔵です。代表取締役社長は千田祐理子氏、杜氏は合田孝氏が務めています。
松緑酒造は、1904年(明治37年)に酒造事業を創業し、1959年(昭和34)には株式会社を設立。
松緑酒造の名になったのは2019年(平成31年)1月1日のことです。以前は株式会社齋藤酒造という社名でした。2017年(平成29年)に後継者不足や杜氏の高齢化などが重なり、シンガポールの「Chatered(チャータード) Group」の傘下に。そのタイミングで千田祐理子氏が社長に就任し、松緑酒造として新たにスタートしています。
松緑酒造は、桜の名所で知られる弘前城の城下町に蔵を構えます。酒造業の前は江戸時代より酒母造りをし、津軽一円の酒屋に販売することを生業としていました。しかし、時代の流れにより各地で醸造試験場が創設されるようになり、その指導で各酒屋が酒母を自製するようになったため、日本酒製造へと事業転換を図ったとされています。
松緑酒造の屋号、そして銘柄である「松緑」は、江戸時代に造園された蔵の庭にある樹齢300年以上の老松が由来です。この老松は蔵のシンボルであり、松緑酒造の歴史と深く結びついているといえるでしょう。
松緑酒造のこだわりや特徴|酒造りの3つのこだわり
松緑酒造の酒造りには「人」「水」「米」という、3つのこだわりがあります。
①蔵人の技とあくなき挑戦
喜ばれる酒、ほっとする酒、安心して飲める酒を求めて試行錯誤の繰り返しです。
根幹は変わらずとも新鮮な驚きを与えられる酒、
素朴な中に染み入る懐かしさのある酒、を模索し続けます。
出典:松緑酒造公式HP
喜ばれる酒、ほっとする酒、安心して飲める酒、新鮮な驚きを与えられる酒、懐かしさがある酒など、試行錯誤を繰り返しながら模索し続ける。現状に満足することなく、常にチャレンジし続けるというこだわりが見受けられます。それを実現し続けているのが、蔵人の技や経験といえるのではないでしょうか。
②酒の命とも言うべき仕込み水
松緑酒造では、仕込み水に白神水系岩木山の伏流水を使用しています。
③酒の主役は米
松緑酒造では、吟烏帽子(ぎんえぼし)や華想いなどの青森県産酒造好適米を中心に、日本全国から選び抜いた酒米を使用しています。
松緑酒造の見学や直売所情報
松緑酒造では、酒蔵見学は受け付けていません。ただ、蔵には直売所があります。
直売所は2024年8月に新設され、代表銘柄である六根をはじめとした日本酒や松緑酒造グッズなどの酒蔵限定の商品も購入可能です。
直売所は江戸後期の屋敷の奥座敷だった建物を改修して使用。中庭の見えるカフェスペースも併設されているので、歴史ある日本庭園を眺めながらゆっくりと過ごすことができます。
【アクセスマップ】
松緑酒造のおすすめ銘柄
松緑酒造のおすすめ銘柄は、「松緑 別格」です。
松緑酒造には代表銘柄は六根ですが、松緑酒造には地元で長く愛されている「松緑」という屋号と同じ銘柄の日本酒があります。松緑 別格は、松緑酒造がこだわり抜いて造る特別な一本です。
特定名称 | 純米大吟醸 |
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原料米 | 山田錦 |
精米歩合 | 40% |
アルコール度数 | 17度 |
日本酒度 | ±0 |
酸度 | 1.5 |
濃淡度 | やや淡麗 |
甘辛度 | やや甘口 |
おすすめ温度帯 | 10〜15℃ |
相性の良い料理 | 中トロあぶり、ほたてみそバター焼き、ブイヤベース、いちご煮など |
松緑 別格は、松緑ブランド最高峰の品評会にも出品しない門外不出の日本酒。高い品質を保つために、手間暇をかけて少量生産にこだわる希少性の高い日本酒をぜひ試してみてください。
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