居酒屋や飲食店などで日本酒頼みたくても、「注文の仕方がわからない…」「間違えたら恥ずかしい…」など考え、頼みたくても頼めないという日本酒初心者の人も多いでしょう。
日本酒は種類や量だけでなく、温度などの飲み方もさまざまなので、慣れていないと注文時に「伝わらないのでは?」と不安になるものです。また、日本酒を飲みたいけれど「そもそも何を頼んでいいのかわからない」という人も少なくありません。
そこでこのページでは、日本酒初心者の人に向け具体的な日本酒の頼み方を紹介します。注文の際の例文も載せておくので、日本酒を頼むイメージに役立ててみてください。
日本酒の頼み方3パターン
初心者の人が居酒屋などで日本酒を頼むときに考えられる方法は、以下3パターンです。
- 店の人に聞いて注文する
- 日本酒に詳しい人に注文してもらう
- 自分で注文する
店の人に聞いて注文する
店の人の日本酒の知識を活用して、より自分の好みに合った日本酒を提供してもらう方法です。日本酒を多く取り扱っている居酒屋では、とくにおすすめの頼み方といえます。
具体的には、甘口か辛口か、軽やかなものか濃厚なものか、フルーティーな香りがあるものかどうかなどの好みを店の人に伝えて、おすすめを教えてもらい注文する頼み方です。
- 例文「辛口でフルーティーな日本酒が好きなんですが、何かおすすめはありますか?」
ただ、自分の好みを具体的に伝える必要があるため、日本酒についてある程度の知識が必要です。
関連記事:日本酒度とは辛口甘口の目安?一覧で紹介!酸度・アミノ酸度との関係
また、料理に合う日本酒を店の人に聞いて頼むのもおすすめです。店の人は料理と日本酒の相性についても豊富な知識をもっていることが多いので、その知識を活用させてもらいましょう。
- 例文「この料理に合うおすすめの日本酒はありますか?」
日本酒に詳しい人に注文してもらう
知人や友人、会社の人など、日本酒に詳しい人に注文してもらうパターンもあります。好みやその時の雰囲気、料理に合った銘柄を注文してくれるでしょう。
日本酒は居酒屋それぞれで扱っている銘柄が異なります。日本酒に詳しい人なら、その中から最適な日本酒を頼んでくれるでしょう。
- 例文
「日本酒が飲みたいのだけれど、この店のおすすめは?」
「この料理に合う日本酒を頼んで」
また、知り合いなので、味わいなどの知識は必要としません。辛口や淡麗、ふくよかなどの独特な表現がわからなくても、気軽に感覚的な好みを伝えることができます。
自分で注文する
すべて自分で決めて注文するパターンです。豊富な種類の銘柄を扱う居酒屋で自分で決めて注文するのは、日本酒の楽しみ方の一つといえます。
一つの居酒屋で扱っている種類に限りがありますが、日本酒は1万を超える銘柄があるといわれているお酒です。
その中から特定名称や精米歩合などを参考にしたり、料理に合いそうな日本酒を考えたりして自分で注文し、自分好みだったときの気分は最高です。
関連記事
日本酒の種類一覧|特定名称とは?お酒選びに役立つ造りによる分類
精米歩合とは?60%って日本酒の何?簡単にわかりやすく解説します
ただ、自分で注文するにも居酒屋での日本酒の頼み方がわからければ、店の人に伝わりません。次章からは、自分での日本酒の頼み方を紹介していきましょう。
日本酒の頼み方の定義や決まり、マナーはある?
居酒屋などの飲食店での日本酒の頼み方に定義や決まり、マナーなどはありません。
店によって、口頭で注文するところもあれば紙に書いて注文するところもあるので、その店の注文方法に沿って頼むだけです。
一般的な居酒屋では日本酒の種類も限られているため、迷わずに注文できると思います。ただ、日本酒を豊富に取り揃えている居酒屋の場合は、そうはいきません。
日本酒を多く扱っている居酒屋で、よりスムーズによりスマートに注文するためには、日本酒の頼み方のポイントを押さえておくのがマナーといえるかもしれません。
初心者向け!日本酒の頼み方3つのステップ
前章で、日本酒の頼み方のポイントを押さえておくのが「マナーかも」としましたが、そんなに大げさなものではありません。重要なのは、店の人に伝わるかどうかです。
以下の3つのステップで、しっかりと伝わるでしょう。
- ステップ1:日本酒の銘柄を伝える
- ステップ2:飲み方(温度)を伝える
- ステップ3:量(サイズ)を伝える
ステップ1:日本酒の銘柄を伝える
まずは、日本酒の銘柄を伝えましょう。銘柄を指定することで、店の人は日本酒の種類を理解してくれます。
銘柄とは日本酒それぞれの名前のことで、例えば「久保田」や「八海山」などのラベルに記載されている商品名です。ただ、日本酒の銘柄はほとんどが漢字であり、たまに当て字が使われていることも少なくありません。
メニューにふりがなやローマ字表記している店もありますが、読めない場合は店の人に教えてもらうのが一番の方法です。
- 例文
「この日本酒を頼みたいのですが、何ていう銘柄ですか?」
「この銘柄の漢字珍しいですね。何ていう日本酒ですか?」
このように質問すれば、読み方だけでなく、その銘柄の特徴やおすすめの飲み方なども教えてくれることも少なくありません。店の人に予備知識をもらえれば、その銘柄をより楽しみながら飲むことができるでしょう。
ただ、周りの目が気になって店の人に聞きづらいという人もいるのでは?銘柄の漢字が読めないときの別の対処法としては、スマホで調べたうえで注文することです。
ステップ2:飲み方(温度)を伝える
銘柄を伝えたら、次に飲み方(温度)を伝えましょう。ほとんどの場合、店のほうから聞いてくると思いますが、飲み方(温度)を決めておけばスムーズに注文できます。
飲み方とは、日本酒をどの温度で飲むかということです。日本酒を飲む温度は5度きざみで10種類くらいあります。
関連記事:日本酒の温度|種類・名前の呼び方と温度帯それぞれの変化や味わい
ただ、居酒屋などで注文するときの温度帯は、「冷酒」「冷や(常温)」「ぬる燗」「あつ燗」くらいが一般的です。日本酒は飲んでいるうちに温度が常温へと変わっていくため、3〜4種類くらいの温度帯でさまざまな変化を楽しめます。
店の人から飲み方を聞かれたら、「冷酒」「冷や(常温)」「ぬる燗」「あつ燗」から選んで伝えましょう。銘柄それぞれにおすすめの温度帯もあります。そのため、店の人に注文する銘柄のおすすめの飲み方を聞いて温度を決めるのもいいでしょう。
- 例文「〇〇(銘柄名)のおすすめの飲み方は何ですか?」
また、飲み方を決めているなら、店の人に飲み方に合った銘柄を選んでもらうのもおすすめです。
- 例文「この料理に合うあつ燗を頼みたいのですが、おすすめ銘柄はありますか?」
おすすめを聞いたり好みを伝えたりすることで、それぞれの銘柄をより引き立たせる飲み方ができます。
ステップ3:量(サイズ)を伝える
飲み方を伝えたら、日本酒の量(サイズ)を伝えましょう。量(サイズ)を伝えれば、日本酒の注文は完了です。
日本酒の量の単位は「合(ごう)」が一般的。一合は約180mlなので、コップ・グラスなら一杯分、お猪口なら4杯分くらいが目安になります。
店によっては、冷酒は升や皿にコップ・グラスを置いて日本酒を注ぐ「もっきり」というケースもあります。その場合は、量(サイズ)を指定しなくても注文可能です。
ぬる燗やあつ燗は、徳利とお猪口で飲むため「合」で頼むことになります。また、最初から販売単位を一合やニ合と固定している店もあるので、その場合は確認したうえで注文しましょう。
初心者に限ったことではありませんが、日本酒に慣れていいないなら、一緒に「和らぎ水」を頼むのもいいかもしれません。和らぎ水とは、日本酒のチェイサーのようなものです。
- 例:「一緒に和らぎ水をもらってもいいですか?」
まとめ|日本酒の頼み方を知り日本酒をより楽しみましょう
居酒屋などでは日本酒の「銘柄」「飲み方(温度)」「サイズ(量)」を決めてから頼めば、よりスムーズでスマートに注文できます。
ただ、居酒屋で迷ったりわからなかったりするなら、店の人に聞くのが一番です。多くの銘柄を扱っている居酒屋の店の人には豊富な日本酒の知識があります。料理に合う日本酒や、冷酒・燗酒それぞれに合う銘柄などを熟知しているので、初心者だけでなく日本酒を飲み慣れている人にもおすすめです。店の人と話す機会が生まれれば、日本酒についてのさまざまな情報や知識を聞けるかもしれません。
また、自分で選んだ日本酒が、好みだったり料理にマッチしたりしたときの気持ちも最高です。多くの銘柄の中から自分でおいしい日本酒を見つけ出すことは、日本酒の楽しみ方の一つといえるでしょう。
日本酒は頼むことも一つの楽しみととらえれば、より日本酒を楽しめるようになるはずです。ぜひ、記事を参考に試してみてください。
コメント