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日本酒の温度|種類・名前の呼び方と温度帯それぞれの変化や味わい

日本酒の温度|種類・名前の呼び方と温度帯それぞれの変化や味わい 日本酒

飲むときの温度によって香りや味わいの変化を楽しめる日本酒。日本酒の温度帯を知れば、より日本酒の魅力を感じられるようになるでしょう。

このページでは、日本酒の温度の種類や名前・呼び方・読み方などの表現、具体的な温度を解説します。また、温度帯による変化や日本酒のタイプ別のおすすめ温度帯なども紹介するので、ぜひ日本酒をよりおいしく飲むための参考にしてみてください。

日本酒の温度の種類の表現|名前や呼び方(読み方)など

日本酒の温度の種類

日本酒の温度表現は、大きく分けて3種類細かく分けると10種類です。以下の一覧表で呼び方(読み方)や具体的な温度帯を参照ください。

種類 細分種類 具体的な温度帯
冷酒 雪冷え(ゆきびえ) 5度くらい
花冷え(はなびえ) 10度くらい
涼冷え(すずびえ) 15度くらい
冷や 常温(室温)で15〜30度くらい
燗酒 日向燗(ひなたかん) 30度くらい
人肌燗(ひとはだかん) 35度くらい
ぬる燗(ぬるかん) 40度くらい
上燗(じょうかん) 45度くらい
あつ燗(あつかん) 50度くらい
飛びきり燗(とびきりかん) 55度くらい

ここでは、一般的によく使われる温度の種類・呼び方(読み方)3種類の表現を紹介したうえで、10種類の温度表現について解説していきます。

参考
日本酒造組合中央会

ざっくり分けると日本酒の温度の種類は3種類

日本酒の温度の種類を大きく分けると、以下の3種類です。

  • 冷酒(れいしゅ)
  • 冷や(ひや)
  • 燗酒(かんざけ)

冷酒
冷酒は、その名の通り日本酒を冷やすことで、具体的には5〜15度くらいの温度。

冷や
冷やは、冷やしても温めてもない常温(室温)の日本酒を指す。室温により15〜30度くらいの温度帯。

燗酒
燗酒は、温めた日本酒。温度は30〜55度くらい

日本酒の温度帯10種類

日本酒の温度の種類を細分すると、以下の10種類。温度が5度変わるごとに異なる呼び方があります。それぞれの特徴などを把握しておきましょう。

雪冷え(ゆきびえ)5度くらい
冷やされた酒瓶の表面に結露ができる状態。香や味わいの繊細さが抑えられることもある。

花冷え(はなびえ)10度くらい
酒冷やした酒瓶から冷たさを感じる状態。抑えられた香りが徐々に広がり、細やかな味わいを楽しめる。

涼冷え(すずびえ)15度くらい
酒瓶冷蔵庫から出してしばらく経った状態。飲んだ時に、はっきりとした冷たさを感じる。香りの華やかさ、味わいにとろみを感じる。

常温(室温)15〜30度くらい
どちらかというと冷たさが伝わってくる状態。香りや味わいがやわらかくなる。

日向燗(ひなたかん)30度くらい
熱い、冷たい、を感じないような状態。香りが引き立ち、味わいはなめらかになる。

人肌燗(ひとはだかん)35度くらい
ぬるさを感じるくらいの状態。米や麹の良い香りが楽しめ、さらりとした味わいに。

ぬる燗(ぬるかん)40度くらい
体温と同じくらいの温かさを感じる状態。香りが豊かで味わいに膨らみを覚える。

上燗(じょうかん)45度くらい
徳利やお猪口の表面にやや熱さを感じる状態。注いだ酒からは湯気が立つ。味や香りは引き締まり、やわらかな味わいを感じられる。

あつ燗(あつかん)50度くらい
徳利やお猪口が熱く感じる状態。香りはシャープになり、切れ味の良い辛口になる。

飛びきり燗(とびきりかん)55度くらい
徳利やお猪口が、かなり熱く感じる状態。香りが強くなり、辛口になる。

日本酒の温度による変化とタイプによるおすすめ温度

日本酒の温度による変化とタイプによるおすすめ温度

日本酒を冷やしたり温めたりすることで、どのような変化や効果が得られるのか。また、どのようなタイプの日本酒が冷やしたり温めたりするのに適しているのでしょうか。

温度により日本酒に起こる変化や効果

日本酒の温度による変化や効果は、以下の通りです。

冷やす 温める
  • 香りが爽やか、口当たりが軽快に
  • すっきりとした清涼感
  • フレッシュさや端麗な味わいが楽しめる
  • 後味がクリアで飲みやすい
  • 香りが豊かになり、味わいはまろやかに
  • 旨味がより芳醇になる
  • より辛口に変化する
  • 細やかな味わい香りが一層引き立つ

日本酒は冷やすことで、日本酒特有の香りが苦手という人でも飲みやすくなります。アルコール感が抑えられ口あたりも爽やかになるので、日本酒を飲み慣れていない人にもおすすめです。

一方、温めることで、冷酒や常温では感じられなかった細やかな味わい、香りがより一層引き立ちます。

ただ、あまり日本酒を飲んだことのない人に上記の説明は伝わりにくいでしょう。簡単に説明すると、日本酒は「冷やせばすっきりする」「温めれば深みが増す」という感じです。

日本酒のタイプ別のおすすめ温度帯

どの種類の日本酒が冷やすのに適しているのか、温めるのに適しているのか。日本酒のタイプ別でおすすめ温度帯を紹介します。

まず、日本酒のタイプは以下の4種類(考案:SSI)。

  • 薫酒(くんしゅ)」|大吟醸酒や吟醸酒などの香りの高いタイプ
  • 爽酒(そうしゅ)」|普通酒や本醸造酒、生酒などの軽快でなめらかなタイプ
  • 熟酒(じゅくしゅ)」|長期熟成酒や古酒などの熟成タイプ
  • 醇酒(じゅんしゅ)」|純米酒や生酛などのコクのあるタイプ
日本酒タイプ おすすめ温度
薫酒 冷酒:10〜15度前後
爽酒 冷酒または燗酒:5〜15度・50度前後
熟酒 冷やまたは燗酒:15〜50度前後
醇酒 冷や:15〜20度前後

温度の好みは人それぞれです。飲み方による変化や効果を楽しみたい人、自分好みの温度がわからない人などは、参考にしてみてください。

参考
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)「日本酒の香味特性別分類」

日本酒の温度に迷ったら料理に合わせてみる

日本酒の温度に迷ったら料理に合わせてみる

日本酒は料理と一緒に楽しむためのお酒。日本酒の温度に迷ったときは、料理の温度に合わせてみるのも一つの方法です。

温かい料理には、燗酒が合います。例えば、鍋料理や煮込み料理と一緒にあつ燗を楽しむと、料理の旨味と酒の風味が絶妙に調和します。

一方で、冷たい料理や前菜には冷酒がおすすめです。特に刺身や冷製料理と合わせると、日本酒の爽やかな香りと繊細な味わいが引き立ちます。

このように、料理の温度に合わせて日本酒を選ぶことで、食事全体のバランスが良くなり、より一層の美味しさを楽しむことができます

ただ、日本酒の温度と料理の温度の関係性も、やはり人それぞれで好みは異なるものです。温度を合わせて試しつつ、自分好みの温度帯を探ってみてください。それも、日本酒をより楽しむたのめ飲み方です。

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