代表銘柄「乾坤一(けんこんいち)」を醸す、有限会社 大沼酒造店(おおぬましゅぞうてん)は、宮城県柴田郡村田町に蔵を構える蔵元です。社長は17代目となる大沼健氏、杜氏は菅野幸浩氏が務めています。
大沼酒造店は、飯米を使った日本酒を醸す、地元に根ざした造り酒屋です。
このページでは、有限会社大沼酒造店の歴史やおすすめ銘柄などを紹介します。
大沼酒造店の歴史|乾坤一の由来とは?
大沼酒造店の創業は1712年(正徳2年)。紅花商などで繁栄した村田町において、300年以上も続く老舗の造り酒屋です。現社長の大沼健氏が17代目ということからも、その長い歴史が感じ取れます。
創業した江戸時代は「不二正宗」という銘柄を造っていましたが、1870年(明治3年)に転機を迎えました。初代宮城県知事の松平正直が視察でこの酒を口にした際、その味わいに深く感動し、「この世で一番のお酒になりますように」との願いを込めて「乾坤一」と命名。これが、大沼酒造店の代表銘柄「乾坤一」の名の由来です。
こだわりは地元に根ざした飯米での酒造り
大沼酒造店では、地元に根ざした酒造りとして、地元で生産されたササニシキを中心とした酒造りにこだわっています。
大沼酒造店のある村田町は、「ササニシキ」や「ひとめぼれ」などのブランド米を多く生産する米どころです。地元の米と水を活かすことが本当の地酒と考え、大沼酒造店では原料米を他県産の酒米から地元産のササニシキに切り替え、飯米での酒造りを続けています。
今ではササニシキを使った「乾坤一」が大沼酒造の定番酒となり、地元から愛される地酒となっています。まさに、地元の風土・自然環境で育った米で醸す「村田町テロワール」といえる日本酒ではないでしょうか。
大沼酒造店では地元産ササニシキを中心に据えつつ、伝統的な米の品種を復活させ、地元の農家と協力して新たな味わいを生み出しているのも特徴ます。「亀の尾」「神力」「愛国」といった、明治から昭和にかけて3大品種とうたわれた米を県内で契約栽培。宮城県でしか表現できない個性ある味わいを追求しています。
大沼酒造店の代表銘柄「乾坤一」の商品一覧
乾坤一の通年販売されている定番商品一覧は以下の通りです。原料米も載せておきます。
- 乾坤一 特別純米辛口:ササニシキ
- 乾坤一 特別純米 HEAVEN&EARTH:ササニシキ
- 乾坤一 純米吟醸原酒 超辛口:美山錦
- 乾坤一 純米大吟醸 雄町:岡山県産雄町
- 乾坤一 純米大吟醸:兵庫県産山田錦
- 乾坤一 大吟醸:兵庫県産山田錦
大沼酒造店の所在地
- 住所:宮城県柴田郡村田町大字村田字町56-1
- 電話:0224-83-2025
- 蔵見学:不可
- 直売所:有
- 公式HP:https://kenkonichi.com/
公式オンラインショップはありません。県内の仙台や東京をはじめ、全国各地に取扱店があるので、問い合わせるか、ネットで検索するなどして探してみてください。
大沼酒造店のおすすめ銘柄は「乾坤一 特別純米辛口」
特定名称 | 特別純米酒 |
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原料米 | ササニシキ |
精米歩合 | 55% |
アルコール度 | 15〜16度 |
日本酒度 | +4 |
酸度 | 1.6 |
アミノ酸度 | ー |
大沼酒造店がこだわる地元産のササニシキを原料米に使った、人気の定番酒「乾坤一 特別純米辛口」。上質な白ワインを思わせる爽やかで上品な味わいが特徴で、首都圏でも広く人気を集めています。日本酒初心者や、軽やかで飲みやすいお酒を探している女性にもぴったりの一本。特に、食事と合わせることでその魅力がさらに引き立ちます。冷やして楽しむのはもちろん、季節の料理とともにゆっくりと味わってみてはいかがでしょうか。
地元に根ざす大沼酒造店がこだわる、村田町テロワール「乾坤一 特別純米辛口」をぜひ試してみてください。
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