【地酒 男山】で有名な「男山(おとこやま)株式会社」は、北海道旭川市にある蔵元です。
このページでは、男山株式会社の歴史や特徴、おすすめの銘柄、見学情報などを紹介するので、あなたに合った日本酒選びの参考にしてみてください。
男山株式会社の歴史|江戸時代からの伝統銘柄が継承する蔵元
男山株式会社は、北海道最高峰の旭岳をはじめとした山塊「大雪山」を望む北海道旭川市永山にある酒蔵。伊丹の造り酒屋「木綿屋山本本家」の山本三右衛門が男山八幡宮から名を取って生みだした酒を継承し続けている酒蔵です。
男山株式会社は1887年(明治20年)、創業者の山崎與吉により男山株式会社の前身となる「山崎酒造」として創業しました。
男山は江戸時代の1661年(寛文元年)、関西伊丹で造り始められたとされ、実に350年以上の歴史ある清酒です。「御免酒」と呼ばれる江戸幕府の官用酒で、歌舞伎・浄瑠璃・浮世絵にも描かれるほどの伝統的な銘柄でした。
1968年(昭和43年)、木綿屋山本本家より「男山」を正統に継承し、江戸時代から続く伝統ある銘柄を現在まで造り続けているのが「男山株式会社」です。
1968年(昭和43年):男山正統継承により社名を「男山株式会社」に変更
1977年(昭和52年):日本酒としては世界初となるモンドセレクション金賞受賞
1987年(昭和62年):新社屋完成
2007年(平成19年):酒造り資料館開設
2017年(平成29年):創業130周年
男山株式会社の特徴|北海道の自然を感じられる水
【男山株式会社の特徴】
- 水は大雪山の伏流水を使用
- 選び抜かれた道内外の酒造好適米を使用
男山株式会社の特徴は、北海道の大自然を感じられる水にこだわっていることです。
男山株式会社の地元である旭川市は、北海道最高峰の旭岳を有し日本百名山に数えられる大雪山の恵みがあるエリアです。
大雪山には解けずに年中残る万年雪から染み出る伏流水という豊富な水源があります。大雪山の雪解け水が長い年月を経て大自然がつくり出す天然のフィルターで浸透された、まろやかな水が男山の味の根源です。
この水と、選び抜かれた道内外の酒造好適米・こだわりの精米歩合・清酒醸造に適した厳しい寒さの気候風土が一つとなり、北海道の大自然が感じられる男山ならではの味が生み出されています。
男山の日本酒を実際に飲んでみた
男山の日本酒を実際に飲んでみたので、感想レビュー、銘柄情報などを書いておきます。
今回、飲んでみた男山株式会社の日本酒は、「男山 特別純米酒 大辛口 国芳乃名取酒(くによしのなとりしゅ)」です。
男山 特別純米酒 大辛口 国芳乃名取酒のラベルなど
国芳乃名取酒の名は、「誠忠義臣名々鏡」という赤穂浪士達が男山の酒を飲む姿を描いた歌川国芳(うたがわくによし)の浮世絵が由来。海外では「特別純米 男山」の名で販売され、寿司や刺身との相性が良い「SAKE」として評されているそうです。
化粧箱の裏面。1703年(元禄15年)に起きた、赤穂浪士たちが吉良上野介の屋敷に討ち入りをするという忠臣蔵の題材となった赤穂事件。討ち入りを果たしたあと、赤穂浪士たちは祝い酒として男山を所望し、勝鬨の声をあげた。といった内容が記載されています。
ラベルは、歌川国芳の浮世絵です。男山の樽、酒を口に運ぶ義士が描かれています。
裏ラベルには、浮世絵の説明も記載されています。
男山 特別純米酒 大辛口 国芳乃名取酒の感想レビュー
グラスに注いで、横から見た感じです。
こちらは上から。
今回は、冷酒でいただきました。
口に運んだとき、まず感じるのは華やかな香りと口当たりの良さ。後味はすっきりとしている印象です。味の主張が強すぎないので、日本酒に慣れていない人でも飲みやすい一本だと感じます。
濃い味の料理にも合いそうですが、繊細な味付けの薄味料理に合いそうな気がします。
薄味と濃味を試すため刺身とイカの塩辛と合わせてみましたが、相性は良好。刺身は、薄味の白身が特に合うような気がしました。イカの塩辛とも相性抜群。塩辛がもつ良い意味での生臭さと酒の香りが、共に鼻を抜けていく感じが最高です。
冷酒でも華やかな香りを十分に感じられたので、燗酒にすればより香りや旨味を楽しめるのではないでしょうか。
香りや味わいなどは人それぞれ感じ方が異なりますが、日本酒を楽しむ参考にしていただければ幸いです。
男山 特別純米酒 大辛口 国芳乃名取酒の銘柄情報
特定名称 | 特別純米酒 |
原料米 | 国産米100% |
精米歩合 | 55% |
アルコー度 | 15度 |
おすすめ温度帯 | 冷酒〜ぬる燗 |
江戸時代より続く伝統の銘柄「男山」。その男山の正統に継承する男山株式会社の酒を、ぜひ試してみてください。
男山株式会社の見学情報
男山株式会社の見学や直売所などの情報を紹介します。
蔵見学について
男山株式会社の酒蔵見学は可能です。しかし、酒蔵開放は「2月の第2日曜日」の年に1回だけしかありません。
ただ、「男山酒造り資料舘」という施設で試飲やお土産の購入などが可能です。
所在地:北海道旭川市永山2条7丁目1番33号
開館時間:9時から17時
休館日:年末年始(12/31、1/1〜3)
入館料:無料
OTOKOYAMA SAKE PARK
- 住所:北海道旭川市永山2条7丁目1番33号
- 電話:0166-76-5548
- 入園料:無料
- 開園時間:9〜17時(試飲とカフェは16時半まで)
- 休園日:年末年始(12月31日、1月1〜3日)
- 駐車場:自家用車50台
- 公式HP:https://sake-park.otokoyama.com/
・車でのアクセス
旭川空港から30分
鷹栖ICから15分
旭山動物園から15分
ラーメン村から5分
・交通機関での最寄り駅
道北バス「永山2条6丁目バス停」下車 徒歩2分
男山株式会社のおすすめ銘柄は男山 純米大吟醸
前章で触れた日本酒で世界初のモンドセレクション金賞を受賞した名酒「男山 純米大吟醸」。
選び抜かれた兵庫県産山田錦を38%まで磨き、洗米・蒸米・製麹など醸造工程の大半を人の手で行うことで生まれる至高の味。
引用:男山株式会社公式
工程の大半を人の手で行うという、こだわりが生む現代に受け継がれる伝統の男山です。
- 造り:純米大吟醸
- 原料米:山田錦
- 精米歩合:38%
- アルコール度:16度
- 味わい:やや辛口
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