代表銘柄「磐乃井(いわのい)」を醸す、磐乃井酒造(いわのいしゅぞう)株式会社は、岩手県一関市に蔵を構える蔵元です。
このページでは、磐乃井酒造株式会社の歴史やおすすめ銘柄などを紹介します。
磐乃井酒造の歴史
磐乃井酒造株式会社は、岩手県一関市花泉町にある会社です。社長は東海林明弘氏、杜氏は佐藤竜矢氏が務めています。
参考
磐乃井酒造公式HP
創業は1917年|設立のきっかけは地元の問題解決
磐乃井酒造の創立は1917年(大正6年)10月13日。地域の問題を解決するための地元有志の強い意志によって実現した酒造会社です。
花泉地方七ヶ村を基盤に、株主175名と資本金12,500円で株式会社として設立されたこの酒造会社は、地域における清酒醸造業者の不在という不便を解消するだけでなく、当時盛んに行われていた濁酒の密造を防止する目的も持っていました。地元の人々は、米と酒の交換が密造の抑止力になると考え、酒造会社の設立に踏み切ったのです。
したがって、当時の磐乃井酒造は家業ではなく、地域社会に貢献することを目的とした「地域の会社」として発足した酒造会社だったのです。
創立5年目で急激に成長
初年度は四百八十石の清酒を醸造し、三百石を販売するところからスタートしましたが、当時の好景気の波に乗り、わずか5年で資本金を40,000円に増資します。
その結果、株主数も299人にまで増加し、会社は急速に成長。清酒の醸造量は八百二十石に達し、販売量も六百五十石に増加、業績は順調に推移します。
不況時代を乗り越えた先見の明
1923年(大正12)に発生した関東大震災の影響による経済界の不況、 1928年(昭和3年)の政府による緊縮政策の影響による物価の暴落、1934年(昭和9年)の冷害の影響による大凶作で大打撃を受けてしまいます。
ただ、こういった状況下でも磐乃井酒造は倉庫や造場の大改修を行いました。不況時に大改造した施設は、現在に至るまで使用され続けており、その頑丈さと実用性が証明されているのです。
大打撃を受けたにもかかわらず、未来を見据えて行った大きな投資。現在の磐乃井酒造は、「当時の清酒醸造に対する心意気、その先見の明に深甚なる感謝と敬意を表する物であります」としています。
戦時下を乗り越える
1943年(昭和18年)戦争の影響による企業整備で、東磐井西磐井郡下の全酒造業者が合同して新会社「両磐酒造株式会社」が生まれました。
1951年(昭和26年)までの8年間、磐乃井酒造は株主として参加しながら、醸造を一時休止して清酒の小売に専念します。
1952年(昭和27年)、大蔵省から岩手県下第一号で単独醸造許可を再取得し、酒造業を再開。現在に至るまで、岩手県一関市花泉町で地酒を造り続けています。
磐乃井酒造の所在地
- 住所:岩手県一関市花泉涌津字舘72
- 電話:0191-82-2100
- 蔵見学:可(要予約)
- 直売所:有
- 公式HP:https://www.iwanoi.co.jp/
磐乃井酒造では、予約することで蔵見学が可能です。予約は電話かメールとなっているので、詳しくは公式HPで確認してください。
磐乃井酒造のおすすめ銘柄は「磐乃井 純米大吟醸 真心 紺ラベル」
磐乃井酒造のおすすめ銘柄は「磐乃井 純米大吟醸 真心 紺ラベル」です。
特定名称 | 純米大吟醸 |
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精米歩合 | 45% |
アルコール度 | 16度 |
日本酒度 | −6 |
おすすめ温度帯 | 冷酒〜冷や(常温) |
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