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三千櫻酒造株式会社:代表銘柄「三千櫻」|東川町から世界へ発信する老舗蔵元

三千櫻酒造株式会社:代表銘柄「三千櫻」|東川町から世界へ発信する老舗蔵元 北海道の蔵元

地酒「三千櫻」を造る「三千櫻酒造(みちざくらしゅぞう)株式会社」は、どのような蔵元なのでしょうか。

このページでは、三千櫻酒造の歴史や特徴・おすすめ銘柄・見学情報などを紹介します。

三千櫻酒造の歴史|老舗蔵元の創業143年目の決断とは

三千櫻酒造の歴史|老舗蔵元の創業143年目の決断とは

三千櫻酒造株式会社は、北海道上川郡東川町にある老舗の歴史ある老舗の蔵元です。

1877年(明治10年):岐阜県中津川市(旧福岡村)で創業
2020年(令和2年):北海道東川町へ移転

三千櫻酒造の歩み

三千櫻酒造は、木曽山脈を望む岐阜県中津川市で創業した酒蔵です。庄屋の4代目「山田三千介(やまだみちすけ)」により、1877年(明治10年)に設立された酒蔵で、商号「三千櫻」は創業者である三千介の名にちなんで付けられました。

2024年現在は6代目の山田耕司氏が社長を務め、創業147年を迎えています。

創業当時、小さな蔵ではあったものの「できることはすべてやる」という信念のもと酒造りに励み、戦後の高度成長期ごろには約1,000石(約10万升)造る酒蔵として繁栄。

1990年代後半、地元を離れて酒造りとは別の世界で活躍していた6代目の山田耕司氏は、先代が体調を崩したことをきっかけに家業の酒造りを継ぐ決意をします。

ただ、耕司氏が戻ってきた1990年代後半は、日本酒の需要低下により蔵の生産量は減少していました。耕司氏は自分が杜氏になり巻き返すことを決意し、越後杜氏・能登杜氏・南部杜氏から酒造りを学びます。

2004年(平成16年)、耕司氏が杜氏に就き、2010年ころからは首都圏などでの販売を軌道に乗せることに成功。

しかし、今度は蔵の老朽化や地球温暖化などが重なり、酒造りの継続が困難になるという問題が発生します。

そんな中、北海道東川町が公設民営型酒造を公募していること知り、蔵の移転を決意。創業から143年目の決断でした。

それにより、2020年(令和2年)、三千桜酒造は「東川町公設酒造・三千櫻酒造」として新たな歴史が始まったのです。

三千櫻酒造が東川町を選んだ理由

移転先に東川町を選んだ理由は、新たな酒蔵を求める三千櫻酒造と自治体の公共事業がマッチしたことです。

東川町は北海道屈指の米どころとして知られる東川町には地酒がありませんでした。以前から「東川町らしい日本酒」を造りたいと望んでいましたが、日本酒づくりのノウハウがないという問題を抱えていたのです。そこで東川町は2019年に「公設民営型」という形で、民間の酒造会社を公募しました。

新たな酒蔵を北海道に求めていた三千櫻酒造が入札に参加し、採択されたのです。これにより、全国でも珍しい公設民営型酒蔵が誕生しました。

公設民営酒蔵とは、東川町が酒蔵を用意し、三千櫻酒造が酒蔵の運営をするスタイル。これにより、東川町には143年の歴史とノウハウがある新たな酒蔵が誕生したのです。

三千櫻酒造の特徴|東川町の恵まれた環境と老舗蔵元のこだわり

三千櫻酒造の特徴|東川町の恵まれた環境と老舗蔵元のこだわり

三千櫻酒造の日本酒づくりの特徴は、東川町の恵まれた環境と143年以上にわたって培われてきた老舗蔵元のノウハウの融合です。

東川町の日本酒づくりに恵まれている環境とは「水・米・温度(気候)」

東川町が日本酒づくりに恵まれているとされる理由は、水・米・温度(気候)に恵まれているためです。

東川町は、全国でも珍しい上水道がない町。大雪山の雪解け水を地下から汲み上げて各家庭に届けているため、蛇口をひねるだけで良質な天然水が手に入る町です。

豊かな天然水で作られるブランド米「東川米」の育成に力を入れている東川町は、米づくりに適した気候・壌土に恵まれた町です。東川町は北海道屈指の米どころとして知られ、一般米だけでく「彗星」や「きたしずく」といった酒造好適米の生産も盛んに行われています。

中津川市時代、蔵の老朽化以外でに悩まされていたのは地球温暖化の影響と思われる「温度」。暖冬が続き、冷却作業に時間と手間がかかるようになっていました。北海道東川町は、通年にわたり岐阜県よりも気温が低いため、温度調整しやすい環境といえます。

このように、東川町は水・米・温度と、日本酒づくりに恵まれた環境がある町といえるのです。

三千櫻酒造のこだわり

三千櫻酒造の酒造りには、以下のこだわりがあります。

酒は人と自然の絶妙な協働作業で生まれます。どちらか一方が強くても旨い酒はできません。
だからこそ私たちがやるべきことは、基礎をひとつひとつ積み上げ、知り得る技術を全て出し切り、酒と真摯に向き合うことだけ。

明治10年の創業以来、それだけを愚直に守り続けてきました。
143年目にして酒造りの場を岐阜県中津川市から北海道東川町へと移しましたが、この酒造りの姿勢だけは決して変わることありません。

水と向き合い
米と向き合い
麹に語りかけ
麹の声を聞く

決して気負わず手を抜かず、自然を信じて酒を待つ。
それが私たち三千櫻酒造の酒造りです。
引用元:三千櫻酒造公式HP

こだわりの中でも、日本酒の命といえる米には大きなこだわりがあります。

三千櫻酒造には、「酒造りも農業の担い手の一人である」という先代からの教えがあり、「酒造りは米を育てるところから始まる」という思いがあります。

三千櫻酒造では、JAひがしかわの有志と協力し、「彗星」「きたしずく」を育成。全体の7割に東川産の米が使用されています。

三千櫻酒造おすすめの代表銘柄|三千櫻 純米吟醸 彗星55

三千櫻 純米吟醸 彗星55は、「JAひがしかわ」の有志が三千櫻のために初めて育成した酒造好適米「彗星」を原料米にした地酒です。軽快でキレのある呑み口が特徴です。味わいはやさしく、やわらかな余韻を楽しむことができます。

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三千櫻酒造の酒蔵見学情報

三千櫻酒造では、酒蔵の見学を受け付けていません。ただ、エントランスおよびショップの内の窓から蔵の一部を見ることができます。

三千櫻酒造 ショップ情報
住所:北海道上川郡東川町西2号北23番地
営業時間:10:00〜15:00
定休日:月曜・火曜

土地の恵みを活用し、町と一体となり世界へ地酒を発信する三千櫻酒造、今後の発展が楽しみな酒蔵です。ぜひ、歴史ある蔵元の新しい蔵で醸される日本酒を楽しんでみてください。

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