代表銘柄「七福神(しちふくじん)」を醸す「菊の司(きくのつかさ)酒造株式会社」は、岩手県雫石町に蔵を構える蔵元です。
このページでは、菊の司酒造株式会社の歴史やおすすめ銘柄などを紹介します。
菊の司酒造の歴史やこだわり特徴
菊の司酒造株式会社は、豊かな自然環境に恵まれた岩手県岩手郡雫石町に蔵を構える会社です。社長は山田栄作氏、杜氏は西舘誠之氏が務めています。
ここでは、菊の司酒造株式会社の歴史やこだわりなどを紹介します。
菊の司酒造の歴史|岩手県最古の蔵元
菊の司酒造の創業は1772年(安永元年)。創業から250年以上の古い歴史がある、岩手県最古の蔵元です。
元和年間(1615〜1624年)、初代 平井六右衛門が伊勢松阪から陸中郡山(岩手県紫波郡紫波町日詰)に移り住み、御宿を開業。その後、6代目が1772年に酒造業を始めました。酒造業を始める前の期間を含めると、岩手の地でおおよそ400年もの長きにわたり商いを営んできたことになります。
1927年(昭和2年)盛岡市へ移転し、1929年(昭和4年)に平六商店株式会社を設立。その後、県内の酒造会社と統合・分離・合併を経て、1968年(昭和43年)、現社名「菊の司酒造株式会社」へ社名変更されました。
長きにわたり盛岡市で酒造りを続けてきましたが、蔵の老朽化が進んだため、2022年(令和4年)、雫石町に新工場を建設し移転しました。
菊の司酒造のこだわり|日本酒の新たな可能性にチャレンジ
雫石町に移転する前年の2021年(令和3年)、菊の司酒造は経営不振や酒蔵の老朽化などが重なったことで、M&Aにより株式会社公楽へ事業を譲渡。
このM&Aが、菊の司酒造に新たな風を吹き込むことになります。
前述したように、菊の司酒造は2022年に新工場を建てて盛岡市から雫石町に移転。建てられた新工場は杜氏をはじめとした従業員の意見を取り入れ、特に温度と衛生環境の管理にこだわった最新設備が整えられました。これにより安定した品質管理や作業効率化が実現。さらに移転前は15〜20%あった廃棄率を0%に改善するなど、環境にも配慮された工場となりました。
M&Aと新工場の建設で、南部杜氏の伝統の技と先端技術の融合による、日本酒の新たな可能性へのチャレンジが始まります。
菊の司酒造の再建事業を任されたのは、山田栄作社長の長女である取締役社長室室長の山田貴和子氏。移転前まで菊の司酒造の日本酒の消費約80%は岩手県内を占めていましたが、山田貴和子氏は岩手県から全国・世界へおいしい日本酒を届けることに焦点を定めます。
そこで誕生したのが、「innocent(イノセント)‐無垢-」シリーズ。innocent‐無垢-は、山田貴和子氏が開発からマーケティング視点でかかわりチャレンジした、菊の司酒造の新銘柄です。
新銘柄「innocent‐無垢-」
innocent‐無垢-は、品質管理が徹底できる新工場だからこそ安定出荷できる無濾過生原酒の銘柄です。
innocent‐無垢-は、「蔵人しか味わえない『感動の瞬間(とき)』をあなたと…」。というコンセプトがあります。
1カ月以上の時間をかけて醸される日本酒。醪(もろみ)を搾り上げ出来上がったお酒を見る・味わうその瞬間は、蔵人にかけがえのない感動と喜びを与えてくれます。
菊の司酒造では「その瞬間を一人でも多くのお客様と共有したい」という想いから、生原酒シリーズ「innocent」をリリースいたします。
出典:菊の司酒造公式HP
このようにinnocent‐無垢-には、搾りたての日本酒を見る・味わう、という蔵人にとってかけがえない瞬間を飲む人と分かち合いたいという想いが込められているのです。
菊の司酒造は冷凍保存システム・冷凍輸送など、積極的な環境整備に取り組み、品質管理の難しい生酒を全国各地に出荷しています。
菊の司酒造のおすすめ銘柄は「innocent-無垢- 40」
菊の司酒造のおすすめ銘柄は「innocent-無垢- 40」です。
特定名称 | 純米大吟醸酒 |
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原料米 | 岩手県産米 |
精米歩合 | 40% |
アルコール度 | 14度 |
南部杜氏と先進技術の融合により生まれた菊の司酒造こだわりの無濾過生原酒を、ぜひ試してみてください。
また菊の司酒造では、楽天に公式ショップを開設しています。代表銘柄「七福神」「菊の司」といった、地元で愛され続けている日本酒が用意されているので、自分用や贈り物を選ぶ際にも便利です。菊の司酒造の日本酒の購入を検討しているなら、ぜひ公式ショップを確認してみてください。
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