代表銘柄「宮寒梅(みやかんばい)」を醸す、合名会社 寒梅酒造(かんばいしゅぞう)は、宮城県大崎市に蔵を構える蔵元です。
このページでは、合名会社寒梅酒造の歴史やおすすめ銘柄などを紹介します。
寒梅酒造について
寒梅酒造は、田園風景が広がる大崎市古川に蔵を構える蔵元です。5代目となる岩﨑健弥氏が代表を務めています。
寒梅酒造の歴史
寒梅酒造の創業は1918年(大正7年)、創業者は地域一帯の田畑を有する地主だった岩﨑碩次郎。碩次郎が地元で栽培された米から清酒を醸造したのが、寒梅酒造の始まりです。醸造した酒は「誉の高川」という銘柄として売り出され、地元を中心に人気を博しました。
1939年(昭和14年)、第二次世界大戦の影響で日本が戦時体制に入り、米不足に陥り清酒の製造を中断。終戦から10年ほど経過した1956年(昭和31年)、酒造りへの強い思いを胸に「合名会社寒梅酒造」の名で再出発を果たしました。再開当初に誕生した「宮寒梅」は、現在も蔵の代表銘柄として醸されています。
寒梅酒造は、宮城県内唯一の栽培醸造蔵です。栽培醸造蔵とは、酒米の栽培から醸造までを一貫して行う酒蔵を指します。寒梅酒造の理念は「酒造りは米づくりから」。酒蔵の周りには自社田が広がり、愛国や美山錦、ひよりなどの酒米が栽培されています。
東日本大震災からの復興
2011年、東日本大震災により寒梅酒造の蔵は全壊してしまいました。電気の供給は止まり、冷蔵庫の酒瓶も割れてしまい売り物もほとんどなくなってしまいます。
代表の妻である真奈氏と真奈氏の父であり当時の代表だった岩﨑隆聡氏は廃業もやむを得ないと覚悟しますが、消費者から宮寒梅を求める声が次々に寄せられたのです。その状況を見て、真奈氏の夫である健弥氏が2人を説得し、蔵の復興を目指すことに。
2011年12月、酒蔵を再建。寒梅酒造はこれを機に後悔のない酒造りを決意します。
宮寒梅の由来
宮寒梅は、酒造りに欠かせない水と梅の花が由来しています。
「宮」は宮水。、宮水とは日本酒造りにおける名水で、この特別な水への敬意が込められています。「寒梅」は厳しい冬の寒さを耐え抜き、他の花に先駆けて咲く梅の花。その純潔で凛とした姿で人々の心を和ませる存在です。
宮寒梅は、この二つの要素を組み合わせたものであり、高品質な酒造りへの情熱と、自然の厳しさに耐え抜く強さと美しさを象徴しています。
寒梅酒造の所在地・蔵見学情報
- 住所:宮城県大崎市古川柏崎字境田15
- 電話:0229-26-2037
- 蔵見学:可(要予約)
- 直売所:有
- 公式HP:http://miyakanbai.com/
寒梅酒造では蔵見学が可能です。詳しくは公式HPを確認してください。
寒梅酒造のおすすめ銘柄は「宮寒梅 純米大吟醸」
特定名称 | 純米大吟醸酒 |
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使用米 | 美山錦 |
精米歩合 | 45% |
アルコール度 | 15度 |
日本酒度 | +1 |
酸度 | 1.5 |
宮城県内唯一の栽培醸造蔵「寒梅酒造」が醸す、少量生産で高品質にこだわる純米大吟醸をぜひ試してみてください。
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